王都のはずれ、白いレンガが目立つかわいいカフェ。
このカフェを営むシャルリエ伯爵家令嬢のエステルは今、2度目の人生を送っている。1回目の人生は散々なものだった。
聖女を輩出する名門・シャルリエ伯爵家に生まれながら魔力量が少なく、見た目が美しいだけのエステルは『顔だけ聖女』と揶揄された。
しまいには欲深い義妹に聖女の座を奪われ辺境の地へ送られることになり、その道中、何者かに殺害されてしまったのだ。
……でも、2度目の人生も困ったもので、冷酷だった公爵様がなぜか甘い言葉を囁くようになっていて、好きとかかわいいとか慣れない言葉をたくさん浴びせてきて――?